詳しい方、教えてください。
こういった疑問にお答えします。
本記事の内容は下記です。
- 公務員の初任給の調べ方
- 公務員の給料を簡単に調べる方法
この記事を書いているのは、元公務員です。公務員の給料事情には精通しています。安心して読んでもらえたら。
もし分からないことがあれば、コメント欄から質問してもらえれば嬉しいです。
目次
公務員の初任給の調べ方
調べ方は簡単です。
下記をご覧ください。
- ネット検索で条例・規則を調べる
- 規則を開き、学歴別の初任給を調べる
- 同規則で「経験年数換算表」を探す
- 加算年数の調整がないか調べる
- 加算年数をふまえた号数を調べる
- 条例で転職後の給料を調べる
上記のとおり。
6ステップで完結です。
順番に見ていきますね。
その1:ネット検索で条例・規則を調べる
まずは、ネット検索で条例・規則を調べます。
実は、公務員の給料はすべて条例・規則によって定められています。したがって、給料について書かれた条例・規則を見つければオッケー。
調べるべき条例・規則は下記の2つ。
- 一般職の職員の給与に関する条例
- 初任給、昇格、昇給等に関する規則
働きたい官公庁を「●●市」とすると、下記のとおりネット検索します。
- 「●●市 一般職の職員の給与に関する条例」
- 「●●市 初任給、昇格、昇給等に関する規則」
たいていは、検索結果の上位に出てきます。
それを一旦、お気に入り保存してください。
官公庁によっては名前が違うこともあります。
似たような名前があれば、とりあえずそれを見てみてください。
その2:規則を開き、学歴別の初任給を調べる
次に、先ほど紹介した規則を開きます。
規則を開いたら、下記の手順で学歴別の初任給を調べます。
- 「Ctrl+F」で検索ウィンドウを表示する
- 「初任給基準表」や「初任給」といったキーワードで検索する
- 「初任給基準表」を調べる
上記のとおり。
目視で表を探すのもオッケーですが、「Ctrl+F」の方が早いです。
この規則、結構なボリュームがありますので・・・(笑)
なお、「初任給基準表」に書かれている給料が、いわゆる「職歴加算なし」の初任給です。
おそらく、公務員の採用ページに書かれている初任給と一致しているでしょう。
このとき、金額だけに注目せず、「級・号」がいくつになっているかも確認しておきましょう。あとで使用します。
金額が書かれていない場合は、「級・号」だけ分かればオッケーです。
民間企業などでの経験が、公務員としての給料に加算されることがあります。
この加算のことを「職歴加算」といいます。
その3:同規則で「経験年数換算表」を探す
次に、同規則で「経験年数換算表」を探します。
この換算表を使って、「職歴加算あり」の給料を調べるわけです。
換算表の調べ方は下記のとおり。
- 「Ctrl+F」で検索ウィンドウを表示する
- 「経験年数換算表」や「換算表」といったキーワードで検索する
換算表が見つかったら、前職での経験がどれだけ反映されるか見てみましょう。
このとき、注意点があります。
それは、加算年数が「〜以下」と書かれている場合、想定よりも低くなることがあるということです。
例えば、「100/100以下」と書かれている場合に、「80/100」になるなどです。
実際、私の先輩にも「転職したら想像以上に安かったー」と嘆いている人がいたので、楽観的な計算はNGですね。
厳密な年数を知りたい人は、人事部門に問い合わせるのがいいでしょう。
ぶっちゃけ、給料の質問をしたから不合格になる、みたいなことはないので。
その4:加算年数の調整がないか調べる
官公庁によっては、上記以外にも加算年数の調整が入ることがあります。
例えば、経験年数が5年を超える場合に、5年を超える分の加算率を減らすなどです。
調べ方は下記のとおり。
- 規則を開く
- 「Ctrl+F」で検索ウィンドウを表示する
- 「号給の調整」などのキーワードで検索する
- 「経験年数を有する者の号給の調整」の条文を調べる
上記のとおり。
「経験年数を有する者の号給の調整」の中に、加算年数の調整に関する記述があります。それを踏まえて加算年数を再計算しましょう。
例えば、経験年数が5年を超える場合、5年を超える分について1年を12か月に変換し、それを18か月で割った年数が加算年数になるなどです。
その5:加算年数をふまえた号数を調べる
自分の加算年数が分かったら、それを踏まえ、加算する号数を調べます。
調べ方は下記のとおり。
- 規則の中で「初任給の基準」に関する条文を探す
- 「初任給の基準」に書かれたとおり号数を計算する
上記のとおり。
条文の前半(第10条くらいまで)に書かれていることが多いです。
その条文にもとづいて、号数を計算しましょう。
大体、経験年数1年につき4号加算されることが多い印象です。経験年数5年なら20号加算ですね。
その6:条例で転職後の給料を調べる
ゴールが近づいてきました。
加算年数が分かったら、下記をしましょう。
- 学歴別初任給の級号に、先ほどの号数を加算する
- 「一般職の職員の給与に関する条例」を開く
- 級別・号別の給料表を検索する(条例の最後の方にある別表)
- ①の級号の給料を見る
上記のとおりです。
経験年数が一定以上の場合は、級が上のランクにアップする場合もあります!
気になる方は「初任給、昇格、昇級等に関する規則」の中にある「級別資格基準」を確認し、自分の級数がアップするか確認してみましょう。
もっと簡単に給料を調べる方法
先に紹介した方法だと、厳密な給料を調べることが可能です。
しかし、ぶっちゃけ面倒くさい・・・。
そんな方は、下記の記事をご覧ください。
公務員の収入について、業種別でまとめました。
年齢別や経験年数別の平均給料を掲載しているので、転職希望者の参考にもなりますよ😊
まとめ
転職先の検討にあたっては、給料の良し悪しも大事な判断材料です。
公務員試験の勉強も大切ですが、公務員の給料を調べるのも重要な作業。
皆さんもぜひ一度、調べてみてくださいね。
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公務員転職に関する情報を知りたいですか?そういう方は- 全国都道府県職員採用情報が分かる
- 年齢層に合わせた合格プラン
- 公務員試験合格体験記
分かりやすい記事をありがとうございます。
43歳大学卒で市役所15年勤務(うち4年管理職)後、都道府県庁に転職した場合は月給34万円ぐらいで合っていますでしょうか。
ブロッコリー様
お問い合わせありがとうございます。
ブログ運営のモチベーションになります。
とても嬉しいです!
43歳大卒で市役所15年勤務ということは、
既卒で市職員になられたということでしょうか。
市職員になる前の職歴を加味するか否かによって
転職後の給料は変わってくると思います。
市職員の経験のみを加味して試算したところ、
月給は約27万円になりました。
(各種手当を除く)
【27万円になった理由】
市役所での経験について、
5年目までは100/100で引き継ぎ
5年目以降は12/18して引き継ぎました。
すると、経験年数は【5+6.666…≒11】となります。
H30.4.1給与実態調査における
都道府県庁職員の平均給料月額は
経験年数10年以上15年未満の場合、
276,618円です。
【市職員になる前の経歴も加味する場合】
もし仮に22歳から28歳になるまでの6年間
何かしらのお仕事をされており、
その期間が100/100かつ、12/18で引き継がれると仮定した場合
引き継がれる経験年数は4年となります。
したがって、市職員時代の経験に合算すると約15年。
都道府県庁職員の平均給料月額は
経験年数15年〜20年で323257円となっています。
【補足1(給料と給与の違いについて)】
実際に支払われる給料は上記に加え、
地域手当、住居手当、扶養手当等が含まれます。
もし転職後すぐに管理監督級に任命された場合は
管理職手当等も支給されるでしょう。
【補足2】
ここまでの説明はあくまでも一般的な条例をもとに試算したものです。
自治体によって給与体系等は異なりますので、
必ず転職先自治体の条例をご確認くださるようお願いいたします。
5年目以降の取扱いは自治体によって様々ですし、
今回のお話とは少しズレますが、
ボーナスの支給月数も自治体によって様々です。
(参考:2019年の地方自治体のボーナス支給月数は4.05〜4.65ヶ月分)
https://www.toraneko-blog.xyz/komuin-bonus-nankagetu/
参考になれば幸いです。
分かりやすい記事をありがとうございます!
社会人3年目で公益法人から公務員への転職を検討している者です。
職歴換算について、これは大卒区分で合格しても社会人枠の合格者と同様に適用してもらえるのでしょうか?
また、大卒区分で受験するとしても、面接においてはあくまで社会人枠と同じ観点で評価をつけられる認識で合ってますでしょうか?
お問い合わせありがとうございます。とても嬉しいです。
職歴加算に関しては受験区分にかかわらず適用されるでしょう。ただし、条例の規定によってその取り扱いは様々なので、念のため受験先の条例を確認されることをオススメします。
参考までに、私が新卒で採用された際は、大卒も社会人も同じ区分で採用されましたが、給料・ボーナス・役職は過去の経歴によって差がありました。
面接における評定に関しては、人事部局への配属経験がないためお答えできません。お役に立てず申し訳ありません。
採用試験、がんばってくださいね!