こんにちは、とらねこです。いつも本サイトをご覧いただき、誠にありがとうございます。
本記事の想定読者は下記のとおりです。
こういった疑問にお答えします。
なお、この記事を書いているのは元公務員です。6年間、市役所で働いていました。なので、公務員のクビ事情に関しては詳しく説明できる自負があります。
なので、安心して読んでもらえたら。
目次
仕事ができない公務員はクビになるのか。
結論として、仕事ができない公務員はクビになります。「ガーン」とショックを受ける方もいるでしょう。しかし、事実として仕事ができない公務員はクビになります。
仕事ができない公務員は分限免職の対象。
公務員がクビになるパターンは2種類あって、それは懲戒免職と分限免職です。
懲戒免職は、公務員としての品位を欠く行為を行なった時に受ける処分です。信用失墜NGというやつです。一方分限免職は、公務の効率性を下げた場合。つまり、仕事ができず組織に迷惑をかけた場合に受ける処分です。
したがって、仕事ができない公務員は後者の分限免職によりクビになることがあります。
分限免職の基準とは。
では、分限免職になる基準を説明していきます。分限免職になる基準は、人事院通知により決まっています。
ここでは、その一例を紹介します。
- 連絡なしに出勤しなかったり、遅刻・早退をした。
- 事務室内を目的もなく歩き回り、自席に座っていることがほとんどなかった。
- 勤務時間中に、職場外に長時間私用電話をした。
- 自分の好む業務のみを行い、他の命ぜられた業務を処理しなかった。
- 業務の成果物が著しく悪かった。
- 事務処理数が職員の一般的な水準に比べ著しく劣った。
- 計算業務を行うに当たって初歩的な計算誤りを繰り返した。
- 他の職員と比べて窓口対応等でトラブルが多く、他の職員が処理せざるを得なかった。
上記のとおり。
分限免職によるクビになった公務員の数は?
では実際のところ、分限免職によりクビになるケースは存在するのでしょうか。
結論として、クビになるケースは存在します。
総務省の調査によると、平成30年度中には地方公務員のうち約250人がクビになりました。直近10年の推移は下記のとおり。
年度 | 分限免職の件数 |
30 | 248 |
29 | 207 |
28 | 125 |
27 | 181 |
26 | 272 |
25 | 417 |
24 | 939 |
23 | 544 |
22 | 440 |
21 | 971 |
ぶっちゃけ分限免職になる公務員の数は多くないと思っていましたが、想像以上に多いです。なので、公務員の皆さんは仕事の取り組み方に気をつけないとダメですね。
千葉市のケースを見ると、いきなりクビになるわけではない。
少し古いですが、2013年にあった千葉市のケースをみてみます。
下記は千葉市長のツイート。
昨日定例記者会見にて、昨年導入した職員の資質向上サポートプログラムの実施状況を公表。勤務実績が悪い・適格性を欠くと疑われる職員を対象に個別指導計画に基づき研修を行うもので、殆どが改善・改善傾向にありますが、改善の見込みがないと判断された職員1名を分限免職処分としました
— 熊谷俊人(千葉市長) (@kumagai_chiba) April 11, 2013
仕事ができない職員が1名、分限免職によりクビとなりました。
このツイートを見ると、いきなりクビになるわけではなく、それまでに研修などの対策が行われることが分かります。
なので、「自分は仕事ができないんじゃないか・・・」と不安に思っている人も、いきなりクビになることはないので安心していいと言えます。
まとめ
今回の内容を下記にまとめます。
- 仕事ができない公務員は、分限免職によりクビになることがある。
- 分限免職の基準は、人事院通知により明確となっている。
- 分限免職によりクビになる公務員は、年間約250人。
- 千葉市の例を見ると、いきなりクビになるわけでなく、研修などの対策が行われた上で改善しない場合のみクビになる。