6年間、市役所で働いていました。公務員試験にも合格しています。
今回は、公務員試験に挑戦中の方に向けて、定番質問である「併願状況の答え方」について解説していきます。
是非ご一読ください。
目次
結論:併願状況は隠さず言うべきです。
なぜなら、志望順位を聞かれるからです。
「●●市と△△市を併願しています」と答えた場合、面接官は志望順位を質問してくることが多いです。
理由は下記。
- 第一志望じゃない受験生は、採用後、転職する恐れがあるから
- 仮に転職しなかったとしても、情熱を持って仕事をしてくれない恐れがあるから
したがって、採用後の行動が心配なので、面接官は受験生に志望順位を確認してきます。
志望順位を聞かれるのは良いことです。
なぜなら、志望動機を話すチャンスが生まれるからです。
例えば、志望順位を聞かれたときに、「第一志望です」しか答えなかったとします。普通の面接官なら「なぜですか?」と質問しますよね。
したがって、志望順位を聞かれたら、今度は志望動機を聞かれます。
以上の理由から、併願状況を隠さず言うことで、志望動機を話すチャンスが作れます。
ここで、次の反論があるかもしれません。
志望動機はエントリーシートで書いてあるから言っても意味ないのでは?
いいえ、意味があります。
なぜなら、併願状況の後に話す志望動機は、複数の自治体を比較しながら話すことができるからです。
例えば、単に「御市がいいです」というより、「御市と●●市と比較すると△△ので、御市がいいです」と言った方が説得力が増しますよね。
しかし、エントリーシートの志望動機では、具体的な他市の名前をあげたりしないですよね。
なぜなら、エントリーシートに他市の名前が出てくるのはおかしいから。
突然、他市の名前が出てきたら、読み手がビックリしますよね。併願の話題の途中だからこそ、他市の名前が出てきてもオッケーなのです。
以上の理由から、併願状況のあとに話す志望動機は、仮にエントリーシートに志望動機が書かれていても有効であると言えます。
- 志望理由を話せるので、併願状況は隠さずいうべき
- 併願状況のあとに話す志望動機は、複数の自治体を比較しながら話せるので説得力が増す
併願先を話すなら、自治体間比較が必須です
なぜなら、志望順位の質問に対処できなくなるからです。
もし自治体間比較ができないなら、併願状況は言わない方がいいかもしれません。
とはいえ、自治体間比較は難しい作業ではありません。また、自治体間比較をしている受験生は多くないと推測します。
なぜなら、大学時代の自分がそうだったから。
初めて受けた面接で志望順位について聞かれたときは、回答を用意していなかったのでパニックになってしまいました。
おそらく、私のような受験生が多いので、逆にしっかりと自治体間比較をしておけば、他の受験生に差をつけることができますね。
また、自治体間比較は、他の自治体を受けるときにも使いまわせます。
具体的にいうと、A市とB市の比較は、A市の面接でも使えるし、B市の面接でも使えます。
比較した項目のうち、A市の面接ではA市の優れているところ、B市の面接ではB市の優れているところを話せばオッケーです。
というわけで、自治体間比較はメリットがいっぱいなので、サボらずやるべきです。
自分のしたい仕事に絡めるのがベター
自分に関係ない情報を比較しても意味がないです。
具体的にいうと、志望理由は高齢者福祉なのに、待機児童の数値を比較するなどです。
高齢者福祉を志望動機とするならば、下記あたりを比較するのがいいですね。
- 高齢者数
- 要介護認定者数
- 介護ボランティア数
- 近隣市にない高齢者支援に関する取り組み
上記を踏まえ、志望動機を作ってみましょう。
私なら面接官にこう話します。
私は現在、御市とA市を受験しております。
しかし、御市はA市と比較して介護ボランティアの登録者数が100人多いなど、高齢者施策に力を入れておられるので、御市が第一志望です。
いかがでしょうか。具体的な施策や数値を出せれば、よく調べている(=本気度が高い)と思ってもらえるのでベターですね。
なお、自治体間比較のネタは、下記から集めましょう。
- 市のホームページ
- 市の広報誌
- 市の事業計画
- 併願先を話すなら、自治体間比較は必須
- 自治体間比較は、自分のしたい仕事に絡めるのが良い
- 自治体間比較のネタは、市のホームページ・広報・事業計画などから集める
併願先がないなら正直言えばいいです
ここまでは、併願先がある前提で説明をしてきました。
しかし、併願先がない場合だってありますよね。
そんな場合は正直に言えばいいと考えます。
なぜなら、嘘をつくとバレるからです。
面接では、質問の内容をどんどん掘り下げていきます。
したがって、嘘をついていると、途中で整合がとれなくなり、嘘がバレます。
嘘をついていいことはないです。正直に話しましょう。
とはいえ、学生で併願先がないと心配されます
なぜなら「ここに落ちたらどうするの?」と思うからです。
日本では、新卒で就職する人が多いですよね。併願先がないと「将来のことを考えているの?」と思われることがあります。
したがって、学生の場合は、併願じゃない理由と、落ちた場合どうするかまで答えられるようにしておくべきでしょう。
まとめ:併願状況は隠さず言うべきです。
今回の内容を下記にまとめます。
- 志望理由を話せるので、併願状況は隠さずいうべき
- 併願状況のあとに話す志望動機は、複数の自治体を比較しながら話せるので説得力が増す
- 併願先を話すなら、自治体間比較は必須
- 自治体間比較は、自分のしたい仕事に絡めるのが良い
- 自治体間比較のネタは、市のホームページ・広報・事業計画などから集める
- 併願先がないなら正直に言いましょう
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